GLOBAL CROSSTALK海外駐在社員座談会

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衛藤 大幸
インフラプロジェクト本部 2007年度入社 文学部卒

若手にも海外で働くチャンスがあること、インフラの整備を通じて社会発展に貢献できることが入社の決め手に。2009年に香港で海外実務研修。交通システムを扱う部署に異動後、2015年から4年間、カタールに駐在し、地下鉄案件の契約履行を担当する。現在はカタール、トルコ、インド、バングラデッシュの鉄道案件の契約履行を遂行するチームのリーダー。

武川 元輝
新規事業開発本部 2006年度入社 法学部卒

インフラビジネスに携われることと海外実務研修に興味を持ったことがきっかけで入社。2008年にインドネシアで海外実務研修。2013年から4年間、インドネシアに駐在し、発電プラント向けアフターサービス営業を担当する。現在は主に台湾・香港向けのプラント新設商談や契約履行を遂行するチームの取りまとめを担当。現地顧客への営業にも携わる。

田中 峻介
機器・アフターサービス本部 2009年度入社 経済学部卒

若いうちから大きな裁量権を持ち、自分で判断を下しながら仕事を進めている先輩の姿に惹かれて、入社を決意。2011年にサウジアラビアで海外実務研修。2017〜2021年までロンドンに駐在し、海外の新規オイル&ガス、エネルギー、石油化学プラント向けプラント単体機器販売の営業活動等に従事。現在は同じ業務を本社にて担当。

世界に広がる活躍フィールド

三菱商事のグローバルネットワークと一体となり、世界中のインフラ整備事業に携わる三菱商事マシナリ。学びの場、活躍の場は、世界に広がっています。

海外実務研修

30歳以下の若手総合職社員を約1年間、海外の現場に派遣する制度。
若いうちに海外現場での業務を体験することで、現場感覚を身につけた視野の広い社員の早期育成を目的としている。異文化での業務・生活を通じて、能力・精神両面での大きな成長が得られる。

海外駐在

契約履行の遂行や案件の入札等、特定のミッションをもって約2〜5年間、海外に赴任することを指す。海外実務研修と異なり、現地スタッフなどのマネジメントも求められる。エリアは東南アジア、東アジアを中心としてアジア地域や中東が多い。
※海外駐在にあたり、海外実務研修経験は必須ではありません。

海外実務研修生

45

(2010年〜2020年集計)

海外赴任者

96

(2020年時点での延べ人数)

※いずれも新型コロナウイルス感染症拡大前時点

海外で働きたいと思った理由は何でしょう?

私は学生時代にロンドンに留学したことがきっかけで、海外でのビジネスに興味を抱くようになりました。当社を知ったのは、帰国後に参加した留学経験者対象の就活フェアです。そこで海外実務研修のことを知り、若手のうちから海外で働くチャンスが得られることに惹かれました。インフラビジネスに携われるという点も魅力でしたね。

世界中の様々な文化圏の人々と一緒に仕事がしたいという思いは、学生時代からずっと持っていました。就職活動で当社に出会い、海外実務研修について知ったときは「こんなに早く海外に行けるチャンスがあるとは」と驚いたものです。

私は初めての海外経験が、学生時代のアメリカ留学でした。これがきっかけでもっと世界のことを広く知りたいと思うようになり、海外で活躍できる機会の多い総合商社やインフラ関係の専門商社を中心に就職活動を進めました。

武川さんがインフラビジネスについて触れましたが、私も同じように電力や交通などのインフラ整備を通じて世界の国々に貢献したいと思いました。その点、インフラ基盤整備を通じて世界経済の発展に貢献している当社の事業は、非常に魅力的でした。

当時、選考中に社員と直接お話ができる機会がありましたが、実際に海外とのビジネスで活躍されている先輩方の姿は、とてもイキイキしていましたね。自分もそんな環境で働き、先輩のように活躍してみたいと思いました。

商社は「人」がすべてですから、田中さんのように先輩の姿に憧れて入社した人は多いと思います。オープンで風通しの良い当社のカルチャーも魅力ではないでしょうか。

実際に海外に駐在するまでの経緯を教えてください

ここにいる3人は全員、入社3年目に海外実務研修のチャンスを得て、海外に約1年間派遣されましたね。私はインドネシアに行きました。

私はサウジアラビアでした。駐在員の先輩と一緒に実務を担当したのですが、現地で顧客や関係者と向き合いながら仕事をする醍醐味、大変さを実感できました。それまで東京の本社で仕事をしていて何となくイメージはしていたものの、営業の最前線となる現場を体験できたことは大きな財産になりました。

私が派遣されたのは香港です。顧客との商談に臨んだりしました。現場でそうした経験を重ねたことによって、自分ならではの体験に裏付けられた言葉で説明できるようになったと思います。まったく初めての土地でも生活できたということも自信になりました。

私はできるだけ早く海外に行きたいと思っていました。今振り返ると入社3年目という時期は、絶妙なタイミングだったと感じます。若くてフットワークは軽く、何を体験するにしても刺激を大きく感じられましたから。

私もそう思います。本社での業務を通じて担当するビジネスへの理解をある程度深めた上で、海外の現場ならではの大変さなども経験できたことで、帰国後も顧客目線での考え方や交渉力、仕事のスピードや対応力は一気に上がったと感じました。

確かに海外実務研修中の経験は濃密だったと実感します。

顧客とメーカーの間に立ってプロジェクトを進めていくのが我々の使命です。板挟みになることもあり、メール・書類だけではなく実際の商談の場を経験する中で私も「これがリアルな商売なんだ」と痛感したものでした。入社3年目という早い段階でそうした経験ができるのは、この制度の大きな魅力でしょう。

海外実務研修は駐在員の先輩によるOJTという側面が強いですが、その後の海外駐在は、まさに当社の代表としてビジネスの最前線に立つことになります。駐在に限ったことではないですが、海外に出るためには“自ら手を挙げる”ということは主体性という点でも大切なことだと感じています。

そうですね。もちろん希望したからといって誰でも駐在できるわけではありません。当社の代表として赴任するに相応しい社員であると認められることが前提ですから。業務の推進力や判断力、主体性など様々な能力を、日頃の業務を通じて地道に磨いておくことは絶対に必要だと思います。

「あの人なら海外駐在を任せられる」と思われるようにならなければ、ということですね。

そのためにも自分が起点となってネットワークを造っていける、そんな人材が相応しいと思います。常に好奇心を持ちながら新しい出会い、新しい人脈にワクワクできることは、海外駐在という希望を叶える上でとても重要な資質だと感じています。

海外駐在によってどんな経験が得られましたか?

私はロンドンに駐在し、欧州・アフリカの顧客に向けたコンプレッサーの売り込みや、欧州・アフリカ拠点の現地スタッフの取りまとめなどを担当しました。担当エリアが広かったためロンドンにいるのは月の半分で、残りの半分は欧州・アフリカ各地を広く回って過ごしました。

何ヶ国くらい訪ねましたか?

プライベートも含めて20〜25ヶ国は足を運んだと思います。東欧やバルト3国など、日本にいたらなかなか行く機会のない国にも出向くことができたのは、海外営業の醍醐味だと感じました。当社の海外駐在というと特定の国や地域に深く根を下ろしてビジネスをすることが多いと思いますが、私の場合は国境を越えて広くビジネスできたことが面白く、モチベーションにも繋がりました。

私はカタールに赴任し、ドーハの地下鉄案件の契約履行を担当しました。具体的には現地の顧客と、日本の車両メーカーとの間に立って仕様の調整や設計、製造、輸送、据付、試験などの各段階についてサポートしました。メーカーには車両造りに専念いただくため、国際的な取引における契約や交渉といった点で、当社が調整役を担っていました。

私は主に受注に向けた活動を担当したのに対し、衛藤さんは受注後の業務に携わったということですね。どちらも商社として重要な機能です。

ええ。いずれにおいても顧客との信頼関係作りが前提となります。メーカーと板挟みになることも多く、当初はなかなか信頼関係が築けずに衝突することもありました。それでも地下鉄の開業という目標に向かってすべての関係者が次第に心を一つにしていったことは、とても嬉しく思いました。いよいよ迎えた開業当日、車両に乗り込んだところ、目の前の座席に座った親子連れが目を丸くして喜んでいました。その笑顔を見たときは、ついにやり遂げた、という達成感で胸が熱くなりました。

良いエピソードですね。インフラ整備に携わることの多い当社のプロジェクトならではの喜びだと思います。私は海外実務研修と同じくインドネシアに駐在し、発電プラント向けのアフターサービスを担当しました。顧客やメーカーの間に立ち、多数の利害関係者と調整を進めていく仕事には大きなプレッシャーがありましたが、それだけに自分が鍛えられたと感じています。日本のメーカーの経営幹部がやって来たときのアテンドやコーディネートなども印象に残っています。現地のVIPとの面談のセッティングなどを無事に行い、最後に空港からお見送りできたときの達成感は忘れられません。

武川さんのお話にもあるように、海外駐在では日本ではお会いすることができないような方とも接点が持てますし、様々な国の文化に触れることができます。ビジネスを超えて、人生そのものが豊かになったと感じます。

世界にはいろんな人がいて、いろんな価値観があるんだなあというのが率直な感想ですね。本当の意味での多様性を体感しました。

各社の幹部レベルの方と接したことで、高所大所からの視点が学べました。また会社を代表して駐在していることから、問題が発生しても自分で対処しなくてはならないという意識が生まれ、主体性がより磨かれたのは間違いありません。

最後に、海外で働くことに関心のある学生の皆さんに向けてメッセージをお願いします

海外駐在では現地での人脈、情報が生命線です。まったく知らない土地であっても臆することなく飛び込み、自ら発信することで人間関係を構築していける、そんな好奇心、フットワーク、ガッツのある方に期待したいと思います。

私も好奇心は大切だと思います。様々な国籍の人たちと信頼関係を築き、志を一つにしてインフラ整備に取組む喜びを、ぜひ皆さんにも味わっていただきたいですね。

そのためにも周囲の人の話を聞き、違う考えも受け入れられる柔軟さは大切だと思います。前向きにたくさんのチャレンジができる方をお待ちしています。ちなみに海外駐在となると英語力を気にされる方が多いと思いますが、実は入社当時の私は英語が苦手でした。例え今は英語ができなくても、前向きに取組む気概や熱意があれば、入社後に勉強すれば何とかなるとお伝えしたいです。

英語はあくまでツールですからね。

海外実務研修でのエピソードですが、地域によっては英語で一気に話し過ぎてしまうと、先方が臆してしまって、本当は分かっていないのに分かったフリをした答えが返ってきたことがありました。どこに駐在したとしても、大切なのは英語を上手に使いこなすことではなくて、相手にしっかり伝えられるコミュニケーションができるかどうかだとあらためて感じました。

相手のことを思いやり、理解して、自分の伝えたいことを分かりやすく伝える。当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、そんなコミュニケーションが普段からできている方なら、ぜひ当社で海外駐在にチャレンジしていただきたいですね。

My Memories

カタールの結婚式に感激

顧客のカタール人男性の結婚式にお招きいただきました。会場の中央では模擬サーベルを使った伝統の踊りが披露されたり、食事では仔ラクダ一匹の丸焼きが出てきて手づかみで食べたり。日本とはまったく異なる結婚式に驚くとともに、大変感激しました。

ジャカルタで駅伝に参加

公共交通機関の発達していないジャカルタでは、車での移動が中心でした。おかげで運動不足になりがちだったため、現地の方々に混ざって週末にジョギングをしていました。写真は駅伝イベントに参加した際のものです。走ることを通じて現地の方々と交流を深めたのは、いい思い出です。

美しい田舎町への旅

“イギリスで最も美しい街”として知られる丘陵地帯の街、バイブリーを旅しました。石造りの家屋はアーリントン・ローと呼ばれ、イギリスのパスポートの表紙の裏側にも描かれています。イギリスの“the country side”(田舎)が満喫できる、素敵な街です。週末にロンドンからイギリスの田舎町を旅していました。

※社員の所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。